2023, 11/4

「音楽の深いものを再現するには、何が必要かの心理物理的研究」は、

客観評価語:「胸にしむ、空気感、実在感」で、音質を評価すればよいとまずわかり、次に、「奥行が出ればよい」が加わり、 “奥行”を出せる再生装置ができれば、上記客観評価語が求めるものも含まれ満足されるとの次元的進歩をえた。藝術科学会に公表し、完了(けじめ)とした。

だが、何か重要なものが足りない。— 最終結論的大発見(と思う)は、音楽にとって和声進行は必須。そのためには、既に公表していたが、一部の心理物理でなく、音全体に関する大きな条件:低音の重心の低さが聴こえるが必須と分かった。(低音の重心の低さが出れば、和声進行が聴え、音楽の基本(長調-短調の転調)がわかる。コード進行とも言う;悲しみ、楽しみはコードで出し、メロディイはそれにの乗ってるだけだ。)

結論は、「空気感、奥行、が再現されて、低音の重心の低さが聴こえる」が良い装置だ。

追加説明;短調の悲しみが出にくい。それを出すのは低音の重心の低さです。これが出ると丹田まで音が下がる。逆に、低音の重心の低さが出ないと、再生音全体が緩く、結果として短調の悲しみが緩く鳴って、長調と区別できない。 ジャックリーヌの涙 の、短調⇔長調の変化が出るかで判断してください。

2023,8/1 感性音響とは従来オーディオは、 信号伝送論の定義:「周波数特性がフラットに15Khz以上にのびS/Nが大なら、歪が極小」を適用し、そうならよい音( のはず)としてきました。でも実際には、「特性が良いけど音が悪い」と公然と言われています。それなのにその改善がない。そこで、良い音の定義を根本から変え、「聴いてこころに響くのがよい音」とし、本質から革新の、感性音響論の研究をはじめました。
1,“良い音” とは、人が聴いて深く感動する音とし、代表的客観評価語:胸にしむ、空気感、実在感で表した。感性音響論です。
 探せる限りで約1300語を、KJ法、多変量解析で、まとめた(石川智治の博士論文)。胸にしむ には、引き締まった、怖さを含む。空気感 は、森の中で感じる皮膚体感、ホールに入った時に感じる空気感、気配が例である。実在感は、空気感と関係が深く、ステージ上の音像(楽器演奏者の立体感)や音場(位置のわかる奥行き感)を含み、壁面の存在を感じる。また丹田で感じる音の低さを含む。以上の説明に、“音色”を表す語はないことに注意されたい(従来オーディオの評価語は音色が主、と異る)。
2,マイクから出た信号をsampling、量子化してPCMディジタル信号にすれば、それ以降は、何度コピー、伝送しても音は劣化しないとPCMを信じて約50年研究した。が、期待と違った。符号は間違ってないのに、copyするほど音質は劣化し、また sampling、量子化 の精度を上げても音質はほとんど向上しない。むしろ悪くなる。理由は時間歪!と追い詰めた。精度上げる ”+” より、それによって生じるハードウエア内部の電磁妨害歪みの方が大きい “ー” と考察している。Digital⇒Analog変換:DACで発生の歪を極小にすること、特に時間歪:jitterが音質を劣化させる、(感性音響論p.129参照)。nsec以下の桁違いの高次元の精度が必要と考察している。既に多くのソフトができてしまっているCDを聴かざるを得ない。ハイレベルの演奏を再現するには、(世界中が気がついていないようだが、マルチビットプレーヤーが必須だ)。ワンビットプレーヤーではむりだ。詳細は以下のSummeryに記す。
3,カセットテープ(アナログ)の音が、ディジタルより、次元的に良い。大発見!! テープは時間歪(jitter)がないし、微小信号レベルが再生されるからだと思う。旧来は、最低な音質とされたオリジナルの茶色テープの音質が抜群だ。(その後開発のテープの音は信号の微小レベルをカットしてS/Nを良くしている。これは間違え!雰囲気、空気感、が出なくなった)。従来オーディオの間違った音質常識をつなげるのは、「従来オーディオの再生機器で、Extra HI オーディオ の音を聴くと、空気感が汚い歪に聴こえる」と、A2君が発見してくれた。

説明が速すぎて、初心者には~ かも知れないので、ここに説明をおきます。チョット長いです。不要な方は飛ばしてください。

Extra HIオーディは初めての方へ、Summary

 複雑化の通信にはPCM(ディジタル)は必須。 「音もディジタルで!」と1982、CDが世にでました。(「カラヤン―中島平太郎で、CD が当初60分➡74分になった」は有名です)。
 音質測定:音の客観評価を 客観評価語でする研究を行いました。学位論文取得者を出しました。それに基づき、「深く感じる音を表すのにか、胸にしみいる、空気感、実在感”が必須とわかり」それらを求めて約50年、“PCMディジタルの中”で研究してきました。が、再生音がそっけなく、不満足。
 ディジタル(CD)が再生信号とアナログ音信号を同じカセットテープの音を比較して、なんと、自然さ(情感ニュアンス)が「アナログ>>>>ディジタル」 の大発見です! 
 アナログからPCMディジタルへの変換:ADC(Analog to Digital Converter)で、情感ニュアンスが激減、その伝送で、さらに減じている(約2/3減か?)。(何故、そんな重要な事が分からなったか? 50年間に、HMラボの音再生装置の性能を徐々によくしたので、わかったともいえるが、世界中が気づいていないようです!) 
 生録、等速コピーのカセットテープの音が良いこともわかりました。(音楽会社のレコーデッドカセットテープは高速コピーゆえ、音が著しく悪い; 空気感、実在感なし、もわかった)。アナログでも、ディジタルでも、 情感ニュアンス が、コピーのたびに減じる。多々の実験、洞察から、アナログでは「信号の電圧の方向の歪」、ディジタルでは「信号の時間ひずみ」が問題と突き詰めた。PCMディジタルでは、ただ鳴ってるだけの音を越えて、深い音(心にしむ、空気感、実在感)を求めると、“時間ひずみ”に行きつきました。並行して行ってきた、我々の新しいオーディオ装置の研究でも、過去の常識をはるかに超えた、精細な時間精度が必要が浮かび上ってきました。なんと、ツイーターの前後位置調整必要精度は0.001㎜(音速340m/secから換算;0.34nsec)以上が必要です。それほど微細に合わせないと、アナログテープでは出る”圧倒的自然さ”が出ないのです)。 適当に、正三角形にスピーカーと聴者位置をセットする従来オーディオではこの議論ができないことはお分かりですね。

 この項のまとめとして書きますが、PCMディジタルの名演名録音の、減じたとはいえ残っている情感情報、深いもの、を高度に再現する研究は必須です。そのための物理を求める研究開発続けます。

 他人に迷惑をかけないこれからのオーディオでは、ヘッドホンは必須です。ヘッドホンは、奥行き(感)、音の広がりが苦手ですが、改善を工夫します。スピーカーより微妙な音が聴ける利点があります。

はしがき;
 A君曰く、『アナログ、この湿度感のある音、これはデジタルでは出ない。拍手や歓声がデジタルと比べ ”圧倒的に自然” に聴こえる。うーうーと歌ってる感じがデジタルよりもある。デジタル、聴き慣れた現代の音。音はする、ただそれだけ。アナログを聴いた後だと、これを聴き続けたいとは思わない』。
 約50年間、ディジタルを信じ切って、CD playerの音質向上に、ディジタル歪を極小化する心理物理研究:電磁波妨害除去、バッテリーインバーター、プリント板を使わない立体構成のDACまでやった。我々の改善で、胸にしむ、せつないなどの情感情報は出せるところまで来た。
 直近、アナログの音の凄さを知った。その音質の良さは、「約50年やってきたディジタル歪極小化で得た改善」の 次元的上だ。素人でもはっきりわかる。何を失ったのだろう?!
 まず、アナログ‐PCMディジタル変換で “Extra HI オーディオの求める音”は 大きく失われるようだ。伝送でも失われ、不正確な表現だが、PCMディジタル音信号に僅かに(おおよそ1/3か)残っている、音の情感情報を拾い出すべく長年苦労してきたのだ。(LPは、アナログの本物から劣化してはいるが、ディジタルよりははるかにまし、残っている)。従来の「鼓膜のみで音を聴く聴覚モデル」は電話級のモデルにしか使えないだろう。➡耳穴に突っ込むイヤホンだと、感性情報があまり分からないことが分かります。

経緯;(反省的記述)
 約50年前、良い音を聴きたくて、その頃の中心はLPでしたが、1970年後半に、電気音響は実用期に入っていたディジタル(PCM)を使うようになった。
 そのころは「高い音がちゃんと出て、歪が少なければよい音」だったので、「PCM だ!」 だった。(僕もNHK技研にいたので、評価試験に参加した。そんなに良いと思わなかったが、ダメと言えなかった)。 
 NHKが初めてFMで、PCM 録音の音(ディジタル音をアナログ変換して)を放送した時、そのメッキリハッキリ音に驚き、この頃はまだ、「2020年にたどり着いた”Extra HI オーディオ”の求める音(胸にしむ、空気感(音場)、実在感(奥行き感)を要求)」こそが本物とは分からず、PCM音を褒めた。(でも、「あれはまずいよ」と言ってくれた友人の言はずっと頭に残っていっぱいました)。
 当時、オープンリール生録は一般は入手できず、最高音質は、アナログからカッティングマシンで塩ビ円盤に記録したLPのみが入手可でした。
 (今もLPは作られていますが、PCM録音したものをアナログに戻してLPを作っているので、今のLPの音質はPCMディジタルの音質以下です。良いのは、1970年代までのアナログ録音LPだけですよ。)。
 1980年代、CD player がいっぱい世に出た。最初はかなり音が良かった。アナログの音を知ってる技術者が、DAC IC:TDA1540、PCM PC56を作ったからだろう。LHH2000, CD34, Meridian Pro. などだ。

 だが、その後、従来オーディオが特性を主目的とした 周波数特性と、量子化ノイズ のみに注目して、それら特性が良い、1986、14ビットから16ビットDAC ICを作った。世界中の人が期待したのだが、新たな歪が発生して、その歪が改良分を越えてしまったようで、”Extra HI オーディオ” が求める“音質”は最悪になった。(改良したはずの16bitDACICが、音が悪く、従来スペック的には劣る14bit DAC ICのほうが音がよいと、我々など、少数の人が気付いたのははるか後だ。*16bit DAC IC TDA1541、PCM PC58 への改良(音質的には改悪)で、世界中のCD playerの音質をダメにしてしまった。筆者の推測; Philips社は当初14bitの素晴らしいCD playerを出したが、自社で開発したDAC ICなのに、16bitのCD playerを発売せずに、日本マランツに任せた。[16bitのDACICが駄目と知って]そうしたか? )。

 CDを中心としたオーディオ音への疑問について、1990~ 筆者は、基礎から研究しなおそうと感性音響論 を立て、実証しようと研究を始めた。

 それには、まず、音を客観的な評価語で評価する方法の確立である(JAIST博士学位者出した)。 “Extra HI オーディオ”のプラットホームに立ったのだ。研究は長く苦しかったが、直近「アナログの中にはたっぷりあるのに、PCMディジタルになって、Extra HI オーディオの求める音はほとんど失われた」と、明確にわかった。なんと、我々の約50年間のCD再生音の改良は、CD盤内に残った情感情報を必死にだそうとの研究だったのだ。だから大変だったんだ~ かなりラフなAM音信号でさえ残っているのに。次元的にかなわない。

まとめ
 大雑把に言えば、ディジタル再生装置は最高級のものでも、Extra HI オーディオの求める音は、アナログとの比較評価(ー2):せいぜい約1/3、しか再生していない。かつ、残った音の保持技術が難しいため、普及品のCD playerでは 比較評価(ー3) 1割、くらいしか再生されないようだ。我々は、PCMディジタルに入り込んでしまい、かつ、問題点の余りの大きさゆえに、本質に気づかなかったと思う。
—ディスカッション—
 だけど、多くの人が、過去のカセットテープの音質が悪い印象のトラウマ経験から抜けだせない。なぜなら、世界中で、カセットテープにはアナログの良い音が録音されたことがないからだ。理由は販売カセッテープは、全て高速ダビング。それは、ディジタル音に似てる; そっけなく、深み、ニュアンス、空気感がない。等速ダビングなら、忠実に録音再生出来るのに。
 私のところに音の良い例:1976 小椋佳がNHK FM生放送した時に、受信、録音したアナログ音あり。ほしい人はご連絡をどうぞ。
 世界中に、等速コピーのレコーデッドテープはないんです。会社はゆっくり等速でコピーしませんから。 ですから有名会社を信じてレコーデッドカセットテープを買えば、音が悪い。世界中の人は、 “高速コピーで劣化した音” しか聴いてないのです。
 他方、CD(PCM) はもっとひどい。 符号化して パラ-シリース変換、その符号を時間的にあっちへ持って行ったりこっちへ持って行ったりのスクランブルで、時間歪は増大。時間歪みは微細でも許されないのに。 時間歪は怖い。
どうするか?
現状を冷静に考えると、ほとんどの演奏録音は、CD(PCMディジタル)化されている。減じたとはいえ、CDに残っている、情感情報、音楽性をそれ以上失わないで、再生したい。長期、困難な実験の結果、まず、できることですが、その現状での答えは、

1,微細な時間信号までもを忠実に再現すること。それにはマルチビットプレーヤーが良い; 管楽器演奏者、音楽家であり、オーディオ技術の科学もわかる方に、マルチビットプレーヤー使ってもらったところ、以下の評をくれました。『驚きました。まずグラデーションの豊富さが全然違ってビックリ,–特に大音量になった時に聞き取りにくいヴィオラの声部がしっかり聞こえてきました。–“皇帝”のピアノですが、ちゃんと後ろから聞こえてきました。念のために(プロ用CD再生器:マランツ)と聞き比べましたらオーケストラと大体同じ位置から、それもフレーズによって前後して聞こえて来ました(ピアノの前後位置が動く、NG)。 
 1番驚いたのはトスカニーニのNBC交響楽団です。今まではモノラルの、しかも強奏部がゴリゴリに骨っぽく平面的だったのが しっかり肉付きが聴こえてきたのはCDの再発見でした。』マルチビットCDプレーヤーはよいです! 従来オーディオが、周波数領域でのみ考えて、時間の忠実再生を重視せず、世界中がワンビットCDプレーや―になってしまった大失敗です。

理解を深めるために:具体数例のご紹介
・アナログ>>>>ディジタル(PCM) !!! を発見。
  比較7段階評価で+3(非常によい)以上だ。
 7段階評価とは、[ 非常によい:+3、よい:+2、ややよい:+1、同じ:0、 やや悪い:-1、悪い:-2、非常に悪い:-3]、ですが、1ランクを ”1” として、悪い方向に尺度を延長して描くと、以下のようになります。アナログが、如何に音質が良いか分かります。LPは、-1 ~ -2 と思います(PCM録音の音で作ったLPを除く)。(2021,12/6 の音質比較スケールを見てください)
註; ハ‐ドウエアーの性能、特性が大きく関係する。自己発生電磁妨害、アース回りノイズ等も。トランスポーターは、スムースな動きが必須。グリス使ってはNG。すべては微細な時間歪みに帰着する。
・アナログ:慎重に作られてないカセットデッキでも、多少「音が硬い」とかあっても、Extra HI オーディオ の求める音はする。 他方、
・PCMディジタル:CD playerでは、何十万円の超高級なのに、とんでもない音に平気で変わる。 ➡演奏者の意図しない音、解釈の違う演奏にも変わる;PCMディジタルは音楽の本質が変わってしまう。 だけど、音楽家は意外にも気がついてない人が多い。音程を主に気にしているから?
音の良さは、波形伝送が忠実(振幅方向より時間方向)なこと。
・周波数特性フラットだけでは、アタック音はでない。そのために、
・トーンコントロールで高音上げてもアタック、むしろダウン。
・コンデンサーのパラはNG(電流放出時間が異なるから瞬時信号を壊す)特に、緩和現象の大きい電解コンデンサーにフィルムコンをパラるのはNG.  
・サブウーファは「部屋のどこにセットしても良い」は、間違い。波面壊れる。そういう使い方をしてる人は皆無。
アース還流電流
AC電源トランスの位置と音質 第3高調波
ジブラルタルシャーシの間違い。
・AC電源極性の中に本質的物理要因ありや?
もっと大雑把に、PCMオーディオの音が悪い理由を比喩的に書けば、IC内部では、「いわば工事現場のような騒音のところ(数ボルト)で、原信号の細やかな音(マイクロボルト)を伝送しているから」と言える。

2,一方、高速サンプリングすればよいだろうと、安易にハイレゾに行ったが、そうはいかない。高速化での数倍のわずかな改善はあるろうが、逆に高速化で幾何級数的に増大の電磁妨害のマイナス効果大により、オーバーオールで悪い。SACD皆様離れています。頭(机上)の開発はそういうことになる。

3,PCMディジタル何とか使おう! チャンピオンですが、「キャスリンバトルのレクイエムに胸が熱くなる、オンデコの大太鼓音に鳥肌が立つ」は耳の良い人たちが称賛します。信号方向の精度の良さでしょう。これは使えます。更に、自然さ、空気感が欲しいのですが、時間方向の歪を次元的に減少させるとよさそうですが この方法は、容易にはできません。カセットテープならでる ”圧倒的自然さ”に近寄れないか?

 今、全く新しいDACを開発中です。市販のDACより、どなたでもわかる自然さが出ています。その方向でどこまで改善できるかやってみます。(内部発生の電磁妨害を出さない、抑制する構成方法で。従来プリント板のDACと、全く違います。そこまで本質に戻らないとできない)

 ◎今、皆様に提供できることは以下です。演奏者が伝える深いものを、(音楽を)、聴くために、マルチビットCD playerが必須です。 世界中がワンビットプレーヤーになってしまって、マルチビットCDplayerは入手できない。HMラボは、発売停止になった中古品を改造して、提供しています。HMCA300型。Extra HI オーディオの音を広めるべく、安価で提供しています。お問い合わせください。
以上です。
宮原 誠 (2022,10/22 更新)

—Summery end—長くてすみません。 それほど、オーディオは進んでるのです。が、従来オーディはまじめにやらず、もう終わってしまった。——————————–

 ◎長期の研究の結果は、「奥行きがちゃんと出れば、歌手は、前方にしゃしゃり出ず、しかるべき位置にいる。打楽器は音は大でも、ちゃんと後方にいる。ピアノはその位置にある。波面は、鬼太鼓の太鼓はステージ上から、襲ってくる!感性の強い人は鳥肌になる」だ。➡奥行きを表すには、信号波形(時間)を超忠実に再生することが必須! チャンピオンだが、再生装置はできてます。これらは、音の大きさ(量)のみで作る音場の サラウンドとは、次元が違う。

 以上の予備知識で、以下に続きます。研究結果は順次ここに置くので、新しい研究成果は、最後にあります。 (2022,9/26修正) ともかく重要な、のは、奥行 を出すことです。

以下は、過去の詳細な、実験結果です。順に、記してますから、最後が最新です。

2021、11/27 
 通常ディジタルと最高級ディジタルの音質比較
 革新後の、2回の研究会で、最高のディジタル再生(*)でも、アナログ再生音には劣ることが分かりました(Extra HI オーディオの求める音質で)。  しかし、現実は、殆どのソフトはディジタル(CD)化され、それを聴かざるを得ないです。 そこで、革新後第3回の評価実験は、「貴方のCDプレーヤーの再生音が、最上級ディジタルプレーヤ(*)に、どのくらい音質が迫っているか」を評価実験します。その方法は、オリジナルCDの音質とほぼ同等のtest CDR(最高級コピー)を送りますので、各々のCD playerで再生し、最高のディジタル再生(*)と比較評価下さい。(最高のディジタル再生(*)は第2回目のtestカセットテープの2番目にあります)。
以上
代表、宮原 誠

 人が感じる歪の測定器はないので、代わりに客観的な評価語を使いました。それには、全評価語をKJ法等の理論で、「胸にしみいる、空気感、実在感(奥行き感)」にまとめ、これらが得らればよい音と結論しました(感性音響論 静岡学術出版,2017)。好き嫌いの主観評価語でない客観評価語ゆえ各人の好みの違いは排除され、一般性があります。

 これら評価語と物理要因との関係:心理物理(Psychophisics)を、多くの実験的研究で求め、それをハードウエアで実現したのが、”Extra HI オーディオ” の装置です。従来の周波数領域での無歪伝送の必要条件は当然満足し、発見は、従来オーディオでは無視された「“時間”の再生」です。超微細な:nsecの精度の時間の忠実な再現] が必須!–がわかりました。 例えばキャスンリンバトルのフォーレのレクイエム、アリアを聴いて胸が熱くなります。オンデコの太鼓の空気の振動に鳥肌が立ちます。 そういう音までが出る時は、“奥行”が出ています。

奥行が出ている時は、感性音響論の必要条件も満足します。 難しいのは、奥行(感)までをも出すには、信号の時間歪を 従来オーディオ知識の精度の桁違に極小にする必要がある。それが実現すれば、いつまでも聴いていられる気持ちの良い音場となる。(この良さは、音の大きさだけで作った(サラウンド)とは次元が違う音だ)。

上記音質には、かなりの程度、我々は到達しています。PCMディジタルでも、です。が、それは”チャンピオン”です。世の中にあふれている、現実のPCMディジタルの音は劣化が目に余る。ニューイヤーコンサートの中継など、あまりにも音が悪くて聴く気がしない。初期はそれほど悪くなかった。だから、実際に生じるPCMディジタルの伝送の、感性情報を失うほどの音質劣化の原因を、現場レベルでもわかるように、明確にする必要があります。要は、「PCM伝送は、符号の伝送ゆえ、歪みの蓄積がないはずだった」が間違っているのです。

その元凶ですが、我々は自作するゆえに、PCM設計時には思いもよらなかった新たな妨害が発生して音質を劣化させているいる原因を1つ発見できました;それは、ハードウエアを構成したときに発生する内部発生電磁妨害が、信じがたいほど大きいことです。サンプリング周波数をあげビット数を増加しても、その良さより、(机上の理屈では思いもよらなかった)、実際には発生する妨害が上回ってしまう、状況です。

その対策は「プリント板を用いた構成方式はNG」という、常識となっている電子回路構成の本質が否定する問題を見つけました。ブリント板を排除して高周波部短距離配線構成の、”宮原DAC”は、アナログの自然な音に近づきます。(感性音響論PP.128-129を参照)。

 もういちど、この感性音響の “ホーム” の下方に記した音質スケールを見てください。「圧倒的なアナログの自然さ には PCMディジタルは完敗です」。簡単は追いつけませんが研究を続けます。直近の発見は、「低音の重心の低さ(感性音響論p.26参照)が出ることが必要」が分かりました。これには、筐体:DAC装置などの物理的振動の調整、点支持などが必要になります。低さが出ず、低音が浮いているように聴こえる時は、「長調から短調に転調した時の 悲しい音変化がでない」欠点が生じます。とんでもないことです。

詳細は、この感性音響の “最新の レポート” に続きます。(以上の更新:2023,8/1)

 研究組織は、
・深い感性のテクノロジー研究会:http://niz237gt.sakura.ne.jp/hmlab/
それを支える、
・HMラボ:http://www1.cts.ne.jp/~hmlabc/index.html
で、20年以上研究してきました。  北陸先端大と東京藝大との”工学と藝術の癒合”の、学振の5年間の大プロジェクトJSPS-RFTE9700601/理06-1:「未来映像音響創作と双方向臨場感通信を目的とした高品位Audio-Visual Systemの研究」(代表:宮原)が成功裏に終了したのを受け、文部省の”大学発ベンチャーを志向” の、HMラボの設立からの発足です。詳細は、上記の2つのURLにあります。
 実質上、両者は一体ゆえ、コロナ禍を機に、”新・革新ステップ” に入り、タイトルを“感性音響‐Extra HI オーディオ”としました。公的に、研究会は、感性工学会の 深い感性のテクノロジー研究会、藝術科学会の 感性オーディオ研究会と、共催です。約50年の成果のExtra HI System M Ver.IIIは、豊洲NGCにあります。研究会においでください。
 Audio-Visual、かおり も、志向する 深い感性のテクノロジー研究会は、横浜に新規再開します。参加をどうぞ。